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健診で肝腫瘤?造影CT・MRIが必要なケースと精査の流れ

健診で肝腫瘤?造影CT・MRIが必要なケースと精査の流れ

健康診断や人間ドックの腹部エコー(超音波検査)で、「肝臓に影があります」「肝腫瘤の疑い」と記載された結果票を受け取り、不安を感じていらっしゃる方は少なくありません。

「腫瘤」「腫瘍」という言葉を目にすると、どうしても「がんではないか」という心配が頭をよぎるものです。しかし、肝臓に見つかる腫瘤の多くは良性であり、すべてが深刻な病気というわけではありません。

この記事では、肝腫瘤・肝腫瘍の種類(良性・悪性それぞれの代表例)、造影CTや造影MRIによる精密検査が必要になるケース、検査の流れと造影剤のリスク、そして受診の目安までを、消化器内科の視点からわかりやすく解説します。

結果票の内容を正しく理解し、次のステップを冷静に判断するための参考にしていただければ幸いです。

目次

健診で「肝臓に影」「肝腫瘤疑い」と言われたら

結果票に書かれる表現の意味

腹部エコー(腹部超音波検査)は、健康診断で広く行われているスクリーニング検査です。肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓などを画像で確認し、異常がないかをチェックします。

結果票には、以下のような表現で記載されることがあります。

  • 肝腫瘤:肝臓に何らかの「かたまり」が認められる状態
  • 肝腫瘍疑い:腫瘍の可能性があるため精査が推奨される
  • 肝内低エコー域/高エコー域:周囲の肝組織と異なる超音波の反射パターンを示す部分
  • SOL(space occupying lesion):占拠性病変、つまり何らかの塊がある

これらはいずれも「何かがある」という所見であり、この段階では良性か悪性かは確定していません。

【重要】 「腫瘤」や「腫瘍」という言葉は、必ずしも悪性(がん)を意味するわけではありません。多くは良性の病変であり、精密検査で性質を確認することが大切です。

よくある相談パターン

パターン1:初めて指摘された方 「今まで何も言われたことがなかったのに、今回初めて『影がある』と書かれていて動揺しています」 → 初回指摘の場合、まずは精密検査で病変の性質を確認することが一般的な流れです。

パターン2:毎年指摘されているが放置している方 「数年前から『経過観察』と書かれているけれど、特に症状もないので受診していません」 → 良性と判断されている場合でも、定期的な画像確認が推奨されるケースがあります。変化がないかを確認するために、一度は精密検査を受けておくと安心です。

パターン3:「要精密検査」の意味がわからない方 「『要精密検査』と書いてあるけれど、どこで何を受ければいいのかわかりません」 → 一般的には消化器内科や肝臓内科を受診し、造影CTや造影MRIなどの画像検査を行います。

肝腫瘤・肝腫瘍とは?―用語の整理と代表的な種類

「腫瘤」と「腫瘍」の違い

日常的にはほぼ同じ意味で使われることが多いですが、厳密には以下のような違いがあります。

  • 腫瘤(しゅりゅう):画像上で確認できる「かたまり」の総称。炎症や膿瘍など、腫瘍以外のものも含む
  • 腫瘍(しゅよう):細胞が異常に増殖してできた組織。良性と悪性がある

健診の段階では「腫瘤」という表現が使われることが多く、精密検査を経て「○○腫瘍」と診断名がつくのが一般的な流れです。

良性腫瘍の代表例

肝臓に見つかる腫瘤の多くは、以下のような良性病変です。

肝血管腫(かんけっかんしゅ)

肝臓で最も頻度が高い良性腫瘍です。血管が異常に増殖・拡張してできた病変で、成人の数%に認められるとされています。

  • 多くは無症状で、偶然発見される
  • 基本的に治療は不要で、経過観察となることが多い
  • まれに巨大化すると症状が出ることがある(「巨大」の定義は文献により4〜5cm以上、10cm以上など幅があります)
  • 造影検査では特徴的な染まり方(辺縁から徐々に造影される「求心性造影」)を示す

肝嚢胞(かんのうほう)

肝臓内にできる液体が溜まった袋状の病変です。単純性嚢胞とも呼ばれ、非常に一般的です。

  • 先天的にできることが多く、加齢とともに増えることもある
  • ほとんどは無症状で、治療の必要がない
  • 超音波検査で内部が無エコー(真っ黒)に描出されるのが特徴
  • 多発性嚢胞腎に伴う多発性肝嚢胞など、注意が必要なケースもある

限局性結節性過形成(FNH:Focal Nodular Hyperplasia)

若年〜中年女性に比較的多く見られる良性腫瘍です。

  • 正常な肝細胞が過形成(過剰に増殖)したもの
  • 中心に瘢痕(はんこん)組織があり、放射状に血管が走る特徴的な構造
  • 悪性化のリスクは極めて低く、多くは経過観察
  • 造影MRI(特にEOB-MRI)で診断精度が高い

肝腺腫(かんせんしゅ)

経口避妊薬の長期使用やアナボリックステロイドとの関連が指摘される良性腫瘍です。

  • FNHより頻度は低いが、出血や破裂のリスクがある
  • サイズや増大傾向によっては手術が検討されることもある
  • 一部のサブタイプでは悪性化のリスクが報告されている

再生結節・異形成結節

慢性肝疾患(肝硬変など)の背景がある肝臓に生じる結節性病変です。

  • 再生結節:肝硬変に伴う代償性の変化で、基本的に良性
  • 異形成結節:前がん病変として扱われ、肝細胞癌への進展リスクがある
  • 肝硬変がある方は定期的なサーベイランス(監視)が重要

悪性腫瘍の代表例

肝細胞癌(HCC:Hepatocellular Carcinoma)

原発性肝がんの約75〜85%を占める悪性腫瘍です(地域や統計により異なります)。

  • B型・C型肝炎ウイルス感染、アルコール性肝障害、脂肪肝(NAFLD/NASH)が主なリスク因子
  • 肝硬変を背景に発生することが多いが、非硬変肝からの発生も増加傾向
  • 造影CT・MRIで特徴的な造影パターン(動脈相で濃染、門脈相〜平衡相で洗い出し)を示す
  • 早期発見・早期治療が予後を大きく左右する

【重要】 肝細胞癌は、B型・C型肝炎の治療歴がある方、肝硬変の方、大量飲酒歴がある方などハイリスク群では定期的な画像検査(サーベイランス)が推奨されています。

肝内胆管癌(胆管細胞癌)

肝臓内の胆管から発生する悪性腫瘍です。

  • 原発性肝がんの約10〜20%を占めるとされ、地域や分類基準により割合は異なります
  • 肝細胞癌とは異なる造影パターンを示す
  • 原発性硬化性胆管炎、肝内結石などがリスク因子
  • 診断時には進行していることが多く、治療選択には専門的な判断が必要

転移性肝腫瘍(肝転移)

他の臓器に発生したがんが肝臓に転移したものです。

  • 大腸がん、胃がん、膵臓がん、乳がん、肺がんなどからの転移が多い
  • 多発することが多く、造影検査で特徴的な所見(リング状造影など)を示すことがある
  • 原発巣(もとのがん)の検索と治療が重要

その他のまれな腫瘍

  • 血管肉腫:血管由来の悪性腫瘍。塩化ビニル、トロトラスト(過去の造影剤)への曝露歴が関連
  • 肝芽腫:主に小児に発生する悪性腫瘍
  • 混合型肝がん:肝細胞癌と胆管細胞癌の両方の成分を持つ

良性腫瘍と悪性腫瘍の違い―見分けるポイント

画像所見から推測できること

腹部エコーや造影CT・MRIでは、以下のような点から良性・悪性の鑑別を行います。ただし、画像だけでは確定診断が難しいケースも少なくありません。

境界の明瞭さ

  • 良性腫瘍:境界が明瞭で、周囲組織との区別がはっきりしていることが多い
  • 悪性腫瘍:境界が不明瞭で、周囲への浸潤を示唆する所見を伴うことがある

増大速度

  • 良性腫瘍:増大速度が遅い、あるいはほとんど変化しない
  • 悪性腫瘍:数ヶ月〜1年程度で明らかなサイズ増大を示すことがある

過去の画像との比較(経時的変化の評価)は、鑑別において非常に重要です。

造影パターン

造影剤を使用したCTやMRIでは、腫瘤への血流の入り方・抜け方が診断の大きな手がかりとなります。

腫瘍の種類典型的な造影パターン
肝血管腫辺縁から中心へ徐々に染まる(求心性造影)
肝嚢胞造影されない(内部は液体)
FNH動脈相で均一に強く染まる、中心瘢痕
肝細胞癌動脈相で濃染→門脈相以降で洗い出し
転移性腫瘍リング状に染まることが多い

背景肝の状態

肝硬変や慢性肝炎がある場合、肝細胞癌のリスクが高まります。背景肝の評価も鑑別診断において重要な要素です。

「典型的でない」場合はどうする?

画像所見が典型的なパターンに当てはまらない場合は、以下のような対応が検討されます。

  • 追加の画像検査:造影MRI(EOB-MRI)で詳細評価
  • 短期間での経過観察:3ヶ月後などに再検査してサイズ変化を確認
  • 腫瘍マーカー検査:AFP、PIVKA-IIなど(肝細胞癌のスクリーニング)
  • 肝生検:画像で診断がつかない場合の最終手段(組織診断)

【重要】 最終的な診断は、画像所見・血液検査・臨床背景を総合して医師が判断します。ご自身で「良性だろう」「悪性かもしれない」と判断せず、専門医の評価を受けることが大切です。

造影CT・造影MRIが必要になるケース

エコーだけでは判断が難しい理由

腹部エコーは被曝がなく手軽に行えるスクリーニング検査ですが、以下のような限界があります。

  • 解像度の限界:小さな病変や深部の病変は描出が難しいことがある
  • 体型による影響:肥満や腸管ガスの影響で観察困難な場合がある
  • 造影評価ができない:血流の入り方・抜け方の詳細な評価には造影検査が必要

そのため、エコーで「何かある」ことがわかっても、それが何であるかの確定には造影検査が必要になることが一般的です。

造影CT検査

造影CTは、ヨード系造影剤を静脈から注入しながら撮影するCT検査です。

メリット

  • 撮影時間が短い(数分〜10分程度)
  • 全身の評価が同時にできる
  • 多くの施設で実施可能

適している場面

  • 肝臓以外への広がり(転移など)も同時に評価したい場合
  • MRIが禁忌(ペースメーカーなど)の場合
  • 迅速な評価が求められる場合

造影MRI検査(EOB-MRI)

造影MRIは、ガドリニウム系造影剤を使用するMRI検査です。特にEOB・プリモビスト(Gd-EOB-DTPA)を用いたEOB-MRIは、肝臓の腫瘤評価に優れています。

メリット

  • 被曝がない
  • 軟部組織のコントラスト分解能が高い
  • 肝細胞への取り込みを評価でき、小さな肝細胞癌の検出に優れる

適している場面

  • 肝細胞癌のハイリスク群(肝硬変、B型・C型肝炎など)
  • CTで診断がつかない場合の追加評価
  • 良性腫瘍(FNHなど)との鑑別が必要な場合

デメリット

  • 検査時間が長い(30分〜1時間程度)
  • 閉所恐怖症の方には難しいことがある
  • ペースメーカーなど金属インプラントによっては禁忌

単純CTとの違い

単純CT(造影剤を使わないCT)は、病変の存在を確認することはできますが、血流評価ができないため、良性・悪性の鑑別には限界があります。

肝腫瘤の精査目的であれば、造影検査(造影CTまたは造影MRI)が推奨されるのが一般的です。

造影検査の流れと造影剤のリスク

検査前の準備

造影検査を受ける前には、以下の確認・準備が行われます。

問診で確認されること

  • アレルギー歴(特に造影剤、ヨード、食品など)
  • 腎機能(血液検査でeGFRやクレアチニンを確認)
  • 服用中の薬(糖尿病治療薬のメトホルミンなど)
  • 甲状腺疾患の有無(ヨード系造影剤の場合)
  • 妊娠の可能性

検査当日の注意点

  • 食事制限がある場合がある(施設により異なる)
  • 水分は摂取可能なことが多い
  • 検査前に点滴ルートを確保

検査の流れ(造影CTの場合)

  1. 受付・問診:体調確認、同意書の記入
  2. 更衣:金属類を外し、検査着に着替え
  3. 点滴ルート確保:造影剤注入のための静脈路
  4. CT撮影:検査台に横になり、造影剤を注入しながら撮影(数分)
  5. 終了後の観察:副作用がないか確認(15〜30分程度)

造影剤のリスクと副作用

造影剤は一般的に安全性が高いとされていますが、以下のようなリスクがあります。

ヨード系造影剤(CT用)の副作用

頻度症状
比較的多い(数%程度)熱感、吐き気、じんましん
まれ(0.01〜0.1%程度)気管支痙攣、血圧低下
非常にまれアナフィラキシー(重篤なアレルギー反応)

※副作用の頻度は使用する薬剤や施設により異なります。

ガドリニウム系造影剤(MRI用)の副作用

  • ヨード系に比べてアレルギー反応は相対的に少ないとされる
  • 腎機能が著しく低下している場合、腎性全身性線維症(NSF)のリスクがある(現在は薬剤選択やスクリーニングの徹底により極めてまれ)

腎機能への影響

  • 造影剤腎症:造影剤投与後に腎機能が一時的に低下することがある
  • eGFRが低下している方(特に30未満)では慎重な判断が必要
  • 検査前後の十分な水分摂取が予防に重要

【重要】 過去に造影剤でアレルギー反応を起こしたことがある方、腎機能に問題がある方は、必ず事前に医師に伝えてください。代替検査や予防的な投薬が検討されることがあります。

よくある相談パターン

パターン3:造影剤が不安な方 「以前、造影剤で気分が悪くなったことがあります。また同じことが起きないか心配です」 → 軽い副作用(熱感、吐き気など)は比較的多くの方が経験しますが、重篤な反応は非常にまれです。過去の反応の程度を医師に伝え、必要に応じて予防的な対策を講じることができます。


精密検査の結果と今後の方針

良性腫瘍と診断された場合

典型的な良性腫瘍(肝血管腫、肝嚢胞など)と診断された場合、以下のような対応となることが一般的です。

経過観察

  • 典型的な肝血管腫や単純性肝嚢胞で診断が確実な場合は、追加のフォローが不要とされることもあります
  • 診断確定が難しい場合や、サイズが大きい場合などは、6ヶ月〜1年程度で画像検査を行い変化を確認することがあります
  • フォロー間隔や必要性は病変の種類・サイズ・診断確信度により異なるため、医師の判断に従ってください

治療が検討されるケース

  • 巨大な肝血管腫で症状(腹部膨満感、圧迫症状)がある場合
  • 肝腺腫で出血リスクや悪性化リスクが懸念される場合

悪性腫瘍の疑い・診断の場合

悪性腫瘍の疑いがある場合、以下のような追加評価・治療計画が検討されます。

追加検査

  • 腫瘍マーカー(AFP、PIVKA-II、CEA、CA19-9など)
  • 全身検索(他臓器への転移の有無)
  • 必要に応じて肝生検(組織診断)

治療方針の決定

  • 腫瘍の種類、大きさ、個数、肝機能、全身状態を総合的に評価
  • 集学的治療(手術、ラジオ波焼灼術、肝動脈化学塞栓術、薬物療法など)の検討
  • 肝胆膵外科、腫瘍内科など専門チームとの連携

過去画像との比較の重要性

以前に腹部エコーやCT・MRIを受けたことがある場合、過去の画像と比較することで以下のような評価が可能になります。

  • 新しくできた病変か、以前からある病変か
  • サイズや性状の経時的変化
  • 増大速度の推定

検査を受ける際には、過去の画像データ(CDやDVD)や検査結果を持参すると、より正確な評価につながります。


受診の目安とよくある不安への回答

受診のタイミング

肝腫瘤を指摘された場合の受診目安は、以下のように整理できます。

早めに受診が推奨されるケース

  • 健診で初めて肝腫瘤を指摘された
  • 「要精密検査」「要医療」と記載されている
  • 肝炎ウイルス感染歴(B型・C型)がある
  • 肝硬変や慢性肝疾患がある
  • 過去に肝臓以外のがんの治療歴がある
  • 腫瘤のサイズが大きい(2cm以上など)と記載されている

緊急性は低いが受診を検討するケース

  • 毎年指摘されているが一度も精密検査を受けていない
  • 「経過観察」と記載されているが1年以上画像検査を受けていない
  • 結果の意味がわからず不安が続いている

様子を見てもよいケース

  • すでに精密検査で良性と診断され、定期フォロー中
  • 医師から「次回○年後に検査」と指示されている

何科を受診するか

肝腫瘤の精査は、以下の診療科で対応しています。

  • 消化器内科:肝臓疾患全般の診断・治療
  • 肝臓内科:肝臓専門の診療
  • 消化器外科・肝胆膵外科:手術が必要な場合

まずは消化器内科を受診し、必要に応じて専門施設への紹介を受けるのが一般的な流れです。

まとめ

腹部エコーで肝腫瘤(肝腫瘍)を指摘された場合、まずは落ち着いて結果票の内容を確認し、「要精密検査」であれば消化器内科を受診することが大切です。

この記事のポイント

  • 肝腫瘤の多くは良性(肝血管腫、肝嚢胞など)であり、すべてが深刻な病気というわけではない
  • 肝細胞癌、転移性肝腫瘍などの悪性腫瘍も存在するため、精密検査での鑑別が重要
  • 造影CT・造影MRI(EOB-MRI)は、腫瘤の性質を評価するための重要な検査
  • 造影剤にはリスクがあるため、アレルギー歴や腎機能の確認が必要
  • 過去の画像との比較は診断精度を高める

症状がない場合でも、指摘を放置せず、一度は精密検査を受けておくことで安心につながります。検査結果に不安がある場合や、症状が続く・悪化する場合は、遠慮なく医療機関にご相談ください。

金沢消化器内科・内視鏡クリニック(野々市中央院・金沢駅前院)では、超音波検査およびCT検査に対応しており、健診結果を踏まえた精査のご相談をお受けしています。

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肝腫瘤と肝腫瘍は違うものですか?

「腫瘤」は画像上で見える「かたまり」の総称で、「腫瘍」は細胞の異常増殖によるものを指します。健診では「腫瘤」と表現されることが多く、精密検査で腫瘍かどうかが確認されます。

肝血管腫と言われましたが、がんになることはありますか?

肝血管腫は良性腫瘍であり、悪性化(がん化)することは基本的にないとされています。ただし、定期的な画像検査でサイズ変化がないか確認することが一般的です。

造影CTとMRI、どちらを受けるべきですか?

病変の種類や背景(肝硬変の有無など)によって適切な検査が異なります。一般的には造影CTで多くの診断が可能ですが、肝細胞癌のリスクが高い場合はEOB-MRIが推奨されることがあります。医師の判断を仰いでください。

造影剤のアレルギーが心配です。検査を受けられますか?

過去に軽い副作用があった場合でも、予防的な投薬を行いながら検査できることがあります。重篤なアレルギー歴がある場合は代替検査を検討します。必ず事前に医師にお伝えください。

健診で毎年「経過観察」と言われていますが、放置しても大丈夫ですか?

良性と判断されている場合でも、変化がないかを定期的に確認することが推奨されます。数年間精密検査を受けていない場合は、一度詳しい評価を受けておくと安心です。

肝腫瘤の精密検査はどのくらい時間がかかりますか?

造影CTは検査自体は数分〜10分程度、造影MRIは30分〜1時間程度です。検査前後の準備や観察時間を含めると、半日程度を見ておくとよいでしょう。

肝臓に影があると言われましたが、症状がありません。受診は必要ですか?

肝臓の腫瘤は症状が出にくいことが多く、無症状でも精密検査が推奨されるケースがあります。結果票に「要精密検査」とあれば、消化器内科への受診をお勧めします。

肝嚢胞は治療が必要ですか?

多くの肝嚢胞は治療の必要がなく、経過観察のみで問題ありません。ただし、非常に大きくなって症状を引き起こす場合や、特殊なタイプ(多発性嚢胞腎に伴うものなど)では治療が検討されることがあります。

参考文献

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    (PDF)https://www.jsh.or.jp/lib/files/medical/guidelines/jsh_guidlines/medical/guideline_jp_2021_v3.pdf
  2. 日本消化器病学会・日本肝臓学会 編. NAFLD/NASH 診療ガイドライン 2020(改訂第2版). 南江堂; 2020.
    (PDF)https://www.jsge.or.jp/committees/guideline/guideline/pdf/nafldnash2020_2_re.pdf
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  9. 日本腎臓学会・日本医学放射線学会・日本循環器学会(合同). 腎障害患者におけるヨード造影剤使用に関するガイドライン 2018. 東京医学社; 2018.
  10. 日本医学放射線学会・日本腎臓学会(合同委員会). 腎障害患者におけるガドリニウム造影剤使用に関するガイドライン(第3版). 2024(改訂 2024-05-20).
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この記事を書いた人

Dr.中村文保のアバター Dr.中村文保 医療法人社団心匡会 理事長

金沢消化器内科・内視鏡クリニック 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本肝臓学会 肝臓専門医

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