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膵がんの初期症状とは?受診目安・CT検査の流れを解説

「膵がんは早期発見が難しい」「見つかったときには進行していることが多い」──こうした情報を目にして、不安を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

背中やみぞおちの痛みが続く、なんとなく体重が減った、健診で「膵嚢胞がある」と言われた……そんなきっかけで「もしかして膵がんでは」と心配になるのは自然なことです。インターネットで調べるほど不安が大きくなり、どうすればよいか分からなくなってしまう方も少なくありません。

この記事では、膵がんを疑うきっかけとなる症状受診を検討すべき一般的なサイン、そしてCT検査を含む精査の流れについて、医学的な一般論をもとに解説します。「いつ・どこに相談すればよいか」「検査はどのような順番で進むのか」といった具体的な目安をお伝えできればと思います。

なお、この記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断を行うものではありません。気になる症状がある方は、ぜひ医療機関でご相談ください。

目次

膵がんが心配になるのはどんなとき?

膵がんを疑う主な症状(黄疸・背部痛・体重減少・糖尿病)のアイコン図解

膵がんには「これがあれば確実」という特有の初期症状はありません。膵臓は胃の裏側、体の深い位置にある臓器であり、早期の段階では無症状のことが多いという特徴があります。症状が出ても胃腸の不調と区別しにくいため、発見が遅れやすいとされています(国立がん研究センター がん情報サービス)。

膵臓の位置と症状が出にくい理由

膵臓は長さ約15cm程度の細長い臓器で、胃の後ろ、背骨の前に位置しています。周囲を他の臓器に囲まれているため、多少の変化があっても症状として現れにくいのです。

このような解剖学的な理由から、膵がんは早期発見が難しいがんの一つとされています。だからこそ、わずかな体の変化に気づいたときには、念のため医療機関で相談することが大切です。

よくある相談パターン(一般例)

実際の診療現場では、以下のようなきっかけで受診される方が多くいらっしゃいます。

パターン1:背中やみぞおちの鈍い痛みが続いている

「胃カメラでは異常なしだったのに、痛みが取れない」という相談は珍しくありません。膵臓は胃の裏側にあるため、胃の症状と紛らわしいことがあります。胃の検査で異常がないにもかかわらず症状が続く場合、膵臓や胆道系の評価が検討されることがあります。

パターン2:特に食事制限をしていないのに体重が減ってきた

「ダイエットしていないのに、この数か月で服がゆるくなった」という訴えも見られます。意図しない体重減少が続く場合は、消化器系の精査が勧められる目安の一つです。食欲の低下を伴う場合もあれば、食欲は普通なのに体重だけが減るという場合もあります。

パターン3:健診で「膵嚢胞」や「膵管拡張」を指摘された

腹部超音波検査や人間ドックのCT検査で、膵臓に嚢胞(液体が溜まった袋状のもの)や膵管の拡張を指摘されることがあります。多くは良性ですが、一部は経過観察や精査が必要とされています。「嚢胞があります」と言われると不安になりますが、すべてが悪性というわけではありません。

膵がんで報告されている症状

医学的に、膵がんの患者さんで報告されている症状には以下のようなものがあります。ただし、これらの症状は膵がん以外の多くの疾患でも見られるため、症状だけで判断することはできません。

症状解説
黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)膵頭部(膵臓の右側、十二指腸に近い部分)の病変で胆管が圧迫されると、胆汁の流れが滞って黄疸が出ることがある。尿が濃くなる、便が白っぽくなるといった変化を伴うことも
背部痛・みぞおちの痛み持続的な鈍い痛みで、体位によって変わりにくいことが多い。食後に悪化する場合もある
体重減少食欲低下、消化吸収障害、がんによる代謝亢進などが原因
新規発症または急激な悪化の糖尿病膵臓はインスリンを分泌する臓器であり、膵機能低下のサインとして注目されている
食欲不振・吐き気消化管への影響や全身状態の変化による
倦怠感非特異的な症状だが、他の症状と合わせて評価される

【重要】 これらの症状があっても膵がんとは限りません。胃炎、胆石、慢性膵炎、機能性ディスペプシアなど、他の消化器疾患でも同様の症状が出ることは多くあります。症状だけで自己判断せず、医療機関での評価を受けることが大切です。

受診を検討すべきサイン

膵がんが心配なときの受診チェックリスト

「念のため調べておきたい」と思ったとき、どのような状況であれば医療機関への相談が勧められるのでしょうか。ここでは、早めの受診が推奨されるケースと、定期的な経過観察が勧められるケースに分けて解説します。

早めの受診が勧められるケース

以下のような症状や状況がある場合は、早めに消化器内科を受診することが一般的に推奨されます。

1. 黄疸が出ている

皮膚や白目が黄色くなる、尿の色が濃くなる(紅茶のような色)、便が白っぽくなるといった症状は、胆汁の流れが滞っているサインです。膵頭部の病変や胆管結石などが原因となることがあり、速やかな精査が必要です。

2. 原因不明の体重減少が続いている

意図せず体重が減り続けている場合は、消化器系を含めた全身の精査が検討されます。明確な原因がないのに体重減少が続くときは、早めにご相談ください。

3. 背中やみぞおちの痛みが続き、改善しない

市販薬で様子を見ても改善しない持続的な痛み、特に食事との関連がありそうな痛みは、膵臓や胆道系の評価が必要かもしれません。痛みが長引く場合や悪化傾向にある場合は、受診をご検討ください。

4. 50歳以降に糖尿病を新規発症した、または急に血糖コントロールが悪化した

特に肥満や家族歴がないにもかかわらず50歳以降に糖尿病を発症した場合や、これまで安定していた血糖値が急に悪化した場合は、膵臓の評価が考慮されることがあります。新規発症糖尿病と膵がんの関連は近年注目されています。

経過観察・定期検査が勧められるケース

現時点で症状がなくても、以下に該当する方は定期的な検査が推奨されることがあります。

膵嚢胞(IPMNなど)を指摘されている方

膵嚢胞にはいくつかの種類があり、IPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)は代表的なものの一つです。多くは良性の経過をたどりますが、一部はがん化のリスクがあるため、嚢胞の大きさや形態によって定期的な画像検査が推奨されます。

膵がんの家族歴がある方

特に複数の近親者(親、兄弟姉妹)に膵がんの方がいる場合は、遺伝的な要因の可能性があり、専門医への相談が勧められることがあります。

慢性膵炎の既往がある方

慢性膵炎は膵がんのリスク因子の一つとされており、定期的な経過観察が重要です。

よくある相談

「健診で膵嚢胞があると言われたけれど、どうすればいいか分からない」という方は少なくありません。膵嚢胞と言われると「がんになるのでは」と心配される方が多いのですが、実際には良性のまま経過する方がほとんどです。ただし、自己判断で放置するのではなく、専門医の指示に従って適切な間隔で検査を受けることが大切です。

また、「背中が痛いけれど、整形外科に行くべきか内科に行くべきか迷っている」という相談もあります。筋肉や骨格由来の痛みであれば整形外科が適切ですが、食事との関連がある場合や、みぞおちの痛みを伴う場合は、消化器内科への相談もご検討ください。

精査の一般的な流れ(まず行うこと)

膵臓精査の流れ(問診・血液検査・画像検査)のフロー図

膵臓の精査は通常、段階的に進められます。いきなり大がかりな検査をするのではなく、まずは負担の少ない検査から始めるのが一般的です。ただし、黄疸がある場合や膵がんの疑いが強い場合は、初期から造影CT検査やMRI検査が優先されることもあります(ACR Appropriateness Criteria)。ここでは、消化器内科を受診した際の一般的な検査の流れをご説明します。

Step 1:問診・診察

まずは症状の詳細を確認します。具体的には以下のような点を伺います。

  • いつから症状があるか
  • どのような症状か(痛みの場所、性質、食事との関連など)
  • 体重の変化
  • 既往歴(糖尿病、慢性膵炎、胆石など)
  • 家族歴(膵がん、他のがんなど)
  • 喫煙・飲酒歴

これらの情報は、その後の検査計画を立てるうえで重要な手がかりとなります(国立がん研究センター がん情報サービス)。

Step 2:血液検査

血液検査では、以下のような項目を確認します。

腫瘍マーカー

CA19-9やCEAといった腫瘍マーカーは、膵がんで上昇することがあります。ただし、これらは膵がんに特異的なものではなく、胆管炎、膵炎、胆石などの良性疾患でも上昇することがあります。また、膵がんであっても腫瘍マーカーが正常範囲内のこともあります。そのため、腫瘍マーカーだけで診断することはできず、あくまで参考値として他の検査と組み合わせて評価します

肝機能・胆道系酵素

AST、ALT、γ-GTP、ALP、ビリルビンなどを測定します。これらの値が上昇している場合、胆管の閉塞や肝臓への影響が疑われます。

膵酵素

アミラーゼやリパーゼは膵臓から分泌される消化酵素です。膵炎では上昇しますが、膵がんでは必ずしも上昇するとは限りません。

血糖値・HbA1c

糖尿病の有無や血糖コントロールの状態を確認します。新規発症糖尿病や急激な悪化は、膵臓の精査を行う一つのきっかけとなります。

Step 3:画像検査(超音波検査・CT検査)

腹部超音波検査(腹部エコー)

腹部超音波検査は、体への負担がなく繰り返し行える検査です。外来での初期評価として行われることがあります。

超音波検査で評価できること:

  • 膵臓の腫大や腫瘤(しこり)の有無
  • 膵管の拡張
  • 胆管の拡張
  • 胆嚢結石の有無
  • 肝臓や他の腹部臓器の状態

ただし、膵臓は胃や腸のガスの影響を受けやすく、体型によっては十分に観察できないことがあります(NCI PDQ)。

CT検査

超音波検査で異常が疑われた場合や、超音波では十分に評価できなかった場合、あるいは症状や検査所見から膵がんの疑いが強い場合は、初めから造影CT検査が行われることもあります

CT検査は放射線を使って体の断面画像を撮影する検査です。膵臓の精査では、造影剤(血管や臓器を見やすくする薬剤)を使用する「造影CT」が行われることが一般的です。造影剤を使うことで、膵臓の血流や腫瘍の性状、周囲の血管との関係などをより詳しく評価できます。

CTの役割と他の検査との違い

膵臓の評価においてCT検査は重要な役割を果たします。ここでは、CTの特徴と、他の画像検査との違いについて詳しく解説します。

CT検査の特徴と利点

CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)は、X線を使って体の断面画像を作成する検査です。膵臓の評価において、CTには以下のような特徴があります。

膵臓全体を描出しやすい

超音波検査では胃や腸のガスの影響で見えにくい部位がありますが、CTではこうした影響を受けずに膵臓全体を観察できます。膵頭部から膵尾部まで、均一に評価することが可能です。

造影CTでは血流評価が可能

造影剤を使用することで、膵臓への血流や腫瘍の血管分布を評価できます。膵がん(膵管癌)は一般的に造影効果が乏しく(低吸収域として描出)、周囲の正常な膵臓組織との違いとして認識されることがあります。

周囲構造との関係が分かる

膵臓の周囲には重要な血管(門脈、上腸間膜動脈、腹腔動脈など)があります。CTでは腫瘍とこれらの血管との位置関係を評価でき、手術可能性や治療方針を決める上で重要な情報となります。

短時間で広範囲を撮影できる

最新のCT装置では数秒〜十数秒で腹部全体を撮影できます。膵臓だけでなく、肝臓、胆嚢、腎臓など他の臓器も同時に評価できるため、効率的な検査が可能です。

超音波検査との比較

検査長所限界
腹部超音波被ばくなし、繰り返し可能、リアルタイムで観察できる、コストが比較的低いガスや体型の影響で見えにくいことがある、検査者の技術に依存する部分がある
腹部CT膵臓全体を客観的に描出、周囲構造との関係が分かる、画像記録として残る放射線被ばくがある、造影剤使用時はアレルギーや腎機能の確認が必要

超音波検査とCT検査は、どちらが優れているというものではなく、それぞれの特徴を生かして使い分けられます。一般的には、外来での初期評価として超音波検査を行い、必要に応じてCTで詳細な評価を行うことがあります。一方、黄疸や強い症状がある場合、あるいは膵がんが強く疑われる場合は、最初から造影CTが選択されることもあります。

MRI・MRCP・EUS(超音波内視鏡)の位置づけ

CTで異常が疑われた場合や、より詳細な評価が必要な場合には、以下のような検査が追加されることがあります。

MRI・MRCP

MRI(磁気共鳴画像)は放射線を使わない検査です(RadiologyInfo.org)。MRCP(MR胆管膵管撮影)は、造影剤を使わずに胆管や膵管を描出できる方法で、膵管の異常や膵嚢胞の評価に有用です。

EUS(超音波内視鏡)

内視鏡の先端に超音波装置が付いた特殊な検査です。胃や十二指腸から膵臓に超音波を当てるため、体表からの超音波検査よりも詳細な画像が得られます。小さな病変の発見や、組織を採取する検査(EUS-FNA)にも用いられます。これらは主に専門医療機関で行われます。

専門医・高次医療機関への紹介が必要なケース

初期検査で異常が見つかった場合や、より専門的な検査・治療が必要な場合は、専門医療機関への紹介が行われます。ここでは、紹介が検討されるケースと、紹介後の一般的な流れについて解説します。

紹介が検討される一般的なケース

以下のような場合には、大学病院やがんセンターなどの専門医療機関への紹介が検討されます。

画像検査で明らかな異常が認められた場合

CT・超音波で膵臓に腫瘤(しこり)や明らかな異常が認められた場合は、より詳細な精査と治療方針の決定のため、専門施設への紹介が行われます。

腫瘍マーカーが高値で精査が必要な場合

画像検査で明らかな異常がなくても、腫瘍マーカーが持続的に高値を示す場合は、専門施設でのより詳細な検査が検討されます。

EUSやERCPが必要な場合

超音波内視鏡(EUS)やERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)は、特殊な技術と設備が必要な検査です。ERCPは侵襲的な検査であり、これらが必要と判断された場合は専門施設に紹介されます。

病理診断(組織検査)が必要な場合

画像検査だけでは良悪性の判断が難しい場合、EUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺吸引術)などで組織を採取し、顕微鏡で細胞を調べる検査が行われます。

手術や化学療法の適応を検討する場合

膵がんと診断された場合、手術の可否や化学療法の選択など、専門的な治療方針の決定が必要になります。これらは専門チームによる検討が行われます。

紹介の流れ(一般論)

  1. かかりつけ医・消化器内科で初期検査 問診、血液検査、超音波検査、必要に応じてCT検査を実施
  2. 異常所見があれば紹介状を作成 検査結果や画像データをまとめ、適切な専門医療機関に紹介
  3. 専門医療機関で精密検査・治療方針決定 EUSやMRIなどの追加検査、必要に応じて組織検査を実施。診断確定後、手術・化学療法・放射線治療などの治療方針を決定

チーム医療の重要性

【重要】 膵がんの診断・治療には複数の専門家(消化器内科・外科・放射線科・腫瘍内科・病理診断科など)が連携するチーム医療(多職種連携:MDT)が一般的です(Chinese Clinical Oncology)。患者さん一人ひとりの状態に合わせて、最適な治療法が検討されます。初期評価の段階でも、必要に応じて適切な医療機関をご紹介いたします。

まとめ:不安なときは早めの相談を

膵がんは「早期は無症状のことが多い」「発見が難しい」と言われることが多く、心配になるのは無理もありません。しかし、過度に恐れるよりも、気になる症状があれば早めに医療機関で相談することが大切です。

この記事のポイント

症状について

  • 膵がんに特有の初期症状はないが、黄疸・持続する背部痛・体重減少・新規糖尿病などは精査の目安となる
  • これらの症状があっても膵がんとは限らず、他の疾患でも同様の症状が出ることは多い

検査の流れ

  • 精査は段階的に行われ、血液検査・腹部超音波から始まることが多い
  • 黄疸がある場合や疑いが強い場合は、初めから造影CT検査が行われることもある
  • CTは膵臓全体を評価でき、治療方針決定においても重要な役割を果たす
  • より詳細な評価が必要な場合は、MRIやEUSなどが追加される

紹介について

  • 異常が見つかれば専門医療機関への紹介が行われる
  • 膵がんの治療は多職種連携のチーム医療で行われる

受診の目安

状況対応の目安
黄疸があるできるだけ早く受診
背部痛・体重減少が続く・悪化する早めに消化器内科へ
膵嚢胞を指摘されている定期的な経過観察を継続
不安が強い・相談したいまずは受診するだけでも問題ありません

最後に

「膵がんが心配」という漠然とした不安を抱えたままでいるよりも、一度検査を受けて現状を確認することで、安心につながることも多いものです。異常がなければ安心できますし、万が一何か見つかった場合でも、早い段階であるほど選択肢が広がります。

金沢・野々市・白山市エリアで膵臓の検査をご希望の方は、当院(金沢消化器内科・内視鏡クリニック 野々市中央院・金沢駅前院)でも初期精査に対応しております。超音波検査やCT検査を受けたい方、健診で指摘を受けた方など、お気軽にご相談ください。

▶ [当院のCT検査の詳細はこちら]

膵がんの初期症状にはどのようなものがありますか?

膵がんに特有の初期症状はありませんが、黄疸、持続する背部痛やみぞおちの痛み、原因不明の体重減少、50歳以降の新規糖尿病などが報告されています。これらがあれば膵がんというわけではありませんが、続く場合は消化器内科への相談が勧められます。

膵がんの検査はどのような順番で行われますか?

一般的には、まず問診・血液検査(腫瘍マーカーなど)・腹部超音波検査が行われます。黄疸がある場合や疑いが強い場合は初めから造影CT検査が行われることもあります。さらに詳しい評価が必要な場合はMRIや超音波内視鏡(EUS)が専門施設で追加されます。

腫瘍マーカー(CA19-9)が高いと膵がんですか?

CA19-9は膵がんで上昇することがありますが、胆管炎や膵炎などの良性疾患でも上昇することがあります。また膵がんでも正常値のことがあります。腫瘍マーカーだけで診断はできず、画像検査と合わせて総合的に判断されます。

膵嚢胞があると言われました。膵がんになりますか?

膵嚢胞の多くは良性ですが、一部(特にIPMN:膵管内乳頭粘液性腫瘍)は経過観察が推奨されます。嚢胞の種類やサイズによって対応が異なりますので、専門医の指示に従って定期検査を受けることが大切です。

CTで膵がんは見つかりますか?

造影CT検査は膵がんの発見に有用な検査の一つです。膵臓全体を評価でき、腫瘍の有無や周囲への広がりを確認できます。ただし、非常に小さな病変は発見が難しいこともあり、必要に応じてMRIやEUSなどの検査が追加されます。

膵がんが心配なとき、何科を受診すればよいですか?

消化器内科の受診が一般的です。症状や検査結果に応じて、必要であれば専門医療機関(大学病院やがんセンター等)への紹介が行われます。まずはお近くの消化器内科でご相談ください。

背中の痛みがあります。膵がんの可能性はありますか?

背中の痛みには様々な原因があり、多くは筋肉や脊椎由来です。ただし、みぞおちから背中への持続的な痛みが続く場合や悪化傾向にある場合は、膵臓を含めた消化器の評価が検討されます。痛みの性質や他の症状も含めて、医療機関でご相談ください。

造影CTを受けるときに注意することはありますか?

造影剤にアレルギーがある方、腎機能が低下している方、甲状腺疾患のある方は事前に申告が必要です。また、糖尿病治療薬の一部(メトホルミン)を服用中の方は、腎機能等の条件によって検査前後に休薬が必要な場合があります。検査前に医師や看護師にご相談ください。

参考文献

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  3. Ohtsuka T, Fernandez-Del Castillo C, Furukawa T, et al.
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    Pancreatology. 2024;24:255-270. doi:10.1016/j.pan.2023.12.009
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    ACR Manual on Contrast Media. Version 2024(PDF).
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    Use of Intravenous Iodinated Contrast Media in Patients with Kidney Disease:
    Consensus Statements from the American College of Radiology and the National Kidney Foundation.
    Radiology. 2020;294(3):660-668. doi:10.1148/radiol.2019192094
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この記事を書いた人

Dr.中村文保のアバター Dr.中村文保 医療法人社団心匡会 理事長

金沢消化器内科・内視鏡クリニック 院長
日本内科学会 総合内科専門医
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本消化器病学会 消化器病専門医
日本肝臓学会 肝臓専門医

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