いびきと日中の眠気が気になる方へ|金沢駅前で睡眠時無呼吸症候群を診断
「最近、会議中にどうしても眠くなってしまう」「家族から夜中にいびきがひどいと言われた」――そんなお悩みを抱えていらっしゃいませんか。十分に寝ているはずなのに日中に強い眠気を感じたり、朝起きたときに疲れが取れていなかったりする場合、それは単なる寝不足ではなく、睡眠時無呼吸症候群という病気のサインかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に何度も呼吸が止まることで体が十分に休めず、高血圧や心筋梗塞、脳梗塞といった深刻な病気につながるリスクが高まる疾患です。しかし、適切な検査と治療を受けることで、症状は大きく改善できます。
この記事では、金沢駅前の当クリニックで行っている睡眠時無呼吸症候群の検査から治療まで、皆さまが安心して一歩を踏み出せるよう、総合内科専門医の立場から分かりやすくお伝えします。
この記事のポイント
- 睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まることで心血管疾患のリスクが高まる疾患です
- 自宅で手軽にできる簡易検査から始められ、費用は保険適用で3割負担の方なら約3,500円です
- 金沢駅前という立地で、お仕事帰りにも通いやすく、総合内科専門医が全身の健康管理を含めてサポートします
目次
- 睡眠時無呼吸症候群とは?
- 主な症状と放置すると起こるリスク
- 検査の具体的な流れと当院の特徴
- 治療法について―CPAP療法を中心に
- 検査と治療にかかる費用―保険適用について
- よくあるご質問
- 金沢で睡眠時無呼吸症候群をご検討中の方へ
- 参考文献
睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群は、英語でSleep Apnea Syndromeと呼ばれ、頭文字を取ってSAS(サス)とも言われます。医学的には、睡眠中に10秒以上呼吸が止まる状態(無呼吸)や、呼吸が弱くなる状態(低呼吸)が、1時間あたり5回以上繰り返される場合に診断されます。
息が止まっている間、体は酸欠状態になり、その都度、脳が短時間だけ覚醒して呼吸を再開させます。この覚醒は本人が気づかないほど短いものですが、睡眠の質が大きく損なわれてしまいます。結果として、長時間寝ているのに疲れが取れない、日中に強い眠気を感じるといった症状が現れるのです。
日本呼吸器学会が2020年に発行した診療ガイドラインによれば、日本国内には推定で数百万人の潜在患者がいるとされ、実際に治療を受けている方は40万人を超えています。決して珍しい病気ではなく、多くの方が悩んでいる疾患なのです。
睡眠時無呼吸症候群には、大きく分けて閉塞性と中枢性の2つのタイプがあります。最も多いのは閉塞性睡眠時無呼吸で、喉の周りの筋肉が緩んで気道が狭くなったり塞がったりすることで起こります。特に肥満の方に多く見られますが、日本人の場合、顎が小さい方や扁桃腺が大きい方など、痩せ型の方でも発症することがあります。
主な症状と放置すると起こるリスク
睡眠時無呼吸症候群の代表的な症状は、大きないびきと日中の眠気です。ご本人は寝ている間のことなので気づきにくく、多くの場合、ご家族から「いびきがすごい」「息が止まっていて心配」と指摘されて初めて気づきます。
日中の症状としては、会議中や運転中にどうしても眠くなる、集中力が続かない、朝起きたときに頭が重い、何度も夜中にトイレに起きてしまう、といったことが挙げられます。また、起床時の口の渇きや頭痛も、この病気の特徴的なサインです。
睡眠時無呼吸症候群の本当の怖さは、放置することで全身の健康に深刻な影響を及ぼす点にあります。睡眠中に繰り返し酸欠状態になることで、心臓や血管に大きな負担がかかり、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、不整脈といった心血管疾患のリスクが健康な方と比べて3倍から4倍高くなるという研究結果が報告されています。
また、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病とも密接に関係しており、これらの病気をお持ちの方は睡眠時無呼吸症候群を合併している可能性が高いことが分かっています。実際、当院でも高血圧や糖尿病の治療中に睡眠時無呼吸症候群が見つかり、両方を同時に治療することで全体の体調が改善されるケースを多く経験しています。
さらに見逃せないのが、日中の眠気による交通事故や労働災害のリスクです。居眠り運転による重大事故は、睡眠時無呼吸症候群の患者さんで起こる確率が健康な方の約7倍高いとされています。ご自身の健康だけでなく、大切なご家族や周囲の方の安全を守るためにも、早めの診断と治療が重要です。
検査の具体的な流れと当院の特徴
睡眠時無呼吸症候群の検査は、まず自宅でできる簡易検査から始まります。当院では、初診時に問診と診察を行い、睡眠時無呼吸症候群の可能性が疑われる場合、簡易検査の機器をお貸しします。
簡易検査は、指先に装着するセンサーと鼻の下に取り付けるセンサーを使って、ご自宅でいつも通りに眠っていただくだけです。睡眠中の酸素濃度、呼吸の状態、いびきの回数などを自動的に記録します。翌日、機器を当院にお返しいただき、数日後に結果をお伝えします。
簡易検査の結果、無呼吸低呼吸指数が1時間あたり40回以上の重症の場合は、この検査だけで睡眠時無呼吸症候群と診断され、CPAP治療を保険診療で開始できます。40回未満の場合は、より詳しい精密検査が必要になることがあります。精密検査は専門の医療機関での一泊入院検査となりますが、当院から近隣の検査可能な医療機関へご紹介いたしますので、ご安心ください。
当院の特徴は、金沢駅から徒歩圏内という立地の良さに加えて、総合内科専門医として全身の健康状態を包括的に診られる点です。睡眠時無呼吸症候群の患者さまの多くは、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病を併せ持っています。当院では、これらの疾患も含めて一貫した管理を行い、お一人おひとりに最適な治療プランをご提案しています。
また、内視鏡検査や消化器疾患の診療も専門としているため、睡眠時無呼吸症候群に伴う逆流性食道炎などの消化器症状にも対応できます。お仕事帰りにも通いやすい診療時間帯を設けていますので、忙しい方でも無理なく通院を続けていただけます。
治療法について―CPAP療法を中心に
睡眠時無呼吸症候群の治療法には、主にCPAP療法、マウスピース療法、外科的手術、そして生活習慣の改善があります。症状の重症度や原因によって、最適な治療法は異なります。
最も一般的で効果が高いのがCPAP療法です。CPAPは持続陽圧呼吸療法のことで、就寝時に鼻に装着した専用マスクから空気を送り込み、気道を常に開いた状態に保つ治療法です。多くの患者さまが、CPAP療法を始めた初日から睡眠の質が改善し、日中の眠気が軽減したと実感されています。
CPAP装置は医療機関からレンタルする形で使用します。月に1回の通院が必要ですが、装置の使用状況や体調の変化を確認しながら、きめ細かくサポートしていきます。最近では、装置自体が小型化・静音化され、マスクの種類も豊富になり、患者さまの顔の形やお好みに合わせて選べるようになりました。
軽症から中等症の方で、CPAPに抵抗がある場合は、マウスピース療法も選択肢の一つです。これは就寝時に専用のマウスピースを装着し、下顎を前方に固定することで気道を広げる方法です。歯科医師と連携して作成します。
扁桃腺が極端に大きい方や、顎の形態に明らかな問題がある場合は、耳鼻咽喉科や口腔外科での手術が検討されることもあります。ただし、手術が適応となるケースは限られており、まずは保存的治療を試みることが一般的です。
どの治療法を選択する場合でも、生活習慣の改善は非常に重要です。肥満の方は体重を10パーセント減らすだけで、無呼吸の回数が約26パーセント減少するという報告があります。また、寝る前の飲酒は喉の筋肉を緩め、いびきや無呼吸を悪化させますので、控えることをお勧めします。横向きに寝る姿勢も、気道が塞がりにくくなるため効果的です。
検査と治療にかかる費用―保険適用について
睡眠時無呼吸症候群の検査と治療は、すべて健康保険が適用されます。多くの方が費用面で不安を感じていらっしゃいますが、実際には皆さまが思っているよりも負担は少なく済みます。
初診時の費用は、健康保険の3割負担の方で約4,000円程度です。これには問診、診察、心電図検査、胸部レントゲンなどの基本的な検査が含まれます。簡易検査の機器レンタル費用は、3割負担の方で約3,500円です。ご自宅で一晩検査を行っていただくだけですので、入院の必要はありません。
CPAP療法の費用は、月額で約5,000円程度です。これには装置のレンタル代、マスクなどの消耗品、月1回の診察料がすべて含まれています。装置を購入する必要はなく、レンタル形式ですので、故障時の対応や機器の交換もスムーズに行えます。
精密検査が必要な場合は、一泊入院での終夜睡眠ポリグラフ検査となり、医療機関によって異なりますが、3割負担の方でおおよそ2万5千円から4万円程度が目安です。ただし、簡易検査で重症と診断された場合は、精密検査なしでCPAP療法を開始できます。
高血圧や糖尿病などの合併症がある方は、それらの治療費が別途必要になりますが、当院では睡眠時無呼吸症候群の治療と合わせて効率的に管理していきますので、複数の医療機関を受診する手間が省けます。
| 項目 | 費用の目安(3割負担) |
|---|---|
| 初診(問診・診察・基本検査) | 約4,000円 |
| 簡易検査(自宅) | 約3,500円 |
| CPAP療法(月額) | 約5,000円 |
| 精密検査(一泊入院、必要時) | 約25,000〜40,000円 |
よくあるご質問
Q1. いびきをかくだけで睡眠時無呼吸症候群なのでしょうか?
いびきをかくからといって、必ずしも睡眠時無呼吸症候群というわけではありません。ただし、大きないびきに加えて、日中に強い眠気を感じる、朝起きたときに疲れが取れていない、ご家族から息が止まっていると指摘されるといった症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高くなります。多くの方が同じように心配されていますが、簡易検査で確認できますので、気になる方は一度ご相談ください。
Q2. 痩せているのですが、睡眠時無呼吸症候群になることはありますか?
はい、痩せている方でも睡眠時無呼吸症候群になることはあります。日本人は欧米人と比べて顎が小さい方が多く、また扁桃腺が大きい、舌が大きいといった解剖学的な特徴によって、標準体型や痩せ型の方でも気道が狭くなりやすいのです。体型に関わらず、症状がある方は検査を受けることをお勧めします。
Q3. CPAP治療は一生続けないといけないのでしょうか?
CPAP療法は、多くの場合、継続的な治療が必要になります。ただし、肥満が原因の方は減量に成功すると症状が改善し、治療を中止できることもあります。また、生活習慣の改善や体重管理によって、CPAP装置の圧力を下げられることもあります。定期的に通院していただきながら、患者さまお一人おひとりの状態に合わせて、最適な治療を続けていきましょう。
Q4. 高血圧の薬を飲んでいますが、睡眠時無呼吸症候群と関係がありますか?
非常に密接な関係があります。睡眠時無呼吸症候群の患者さまの約半数が高血圧を合併しており、逆に、薬を飲んでいても血圧のコントロールが難しい方の中には、睡眠時無呼吸症候群が隠れているケースが多くあります。睡眠時無呼吸症候群を治療することで、血圧が下がり、降圧薬の量を減らせることもありますので、両方を同時に管理していくことが大切です。
Q5. 検査や治療のために仕事を休む必要がありますか?
簡易検査はご自宅で行いますので、お仕事を休む必要はありません。CPAP療法も、就寝時に装置を使うだけですので、日常生活への影響はほとんどありません。当院は金沢駅前にあり、夕方の診療時間も設けていますので、お仕事帰りに通院していただけます。むしろ、治療を始めると日中の眠気が改善し、仕事の効率が上がったという方が多くいらっしゃいます。
金沢で睡眠時無呼吸症候群をご検討中の方へ
睡眠時無呼吸症候群は、放置すると心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気のリスクを高めてしまいますが、適切な診断と治療を受けることで、症状は大きく改善できます。日中の眠気がなくなり、仕事や家事の効率が上がる、朝の目覚めが爽やかになる、高血圧などの生活習慣病が改善する――こうした変化を実感される方がたくさんいらっしゃいます。
ご家族から「いびきがひどい」「息が止まっている」と指摘された方、日中に強い眠気を感じる方、朝起きたときに疲れが取れていない方は、ぜひ一度ご相談ください。検査は自宅で手軽にでき、費用も保険適用で抑えられます。一人で悩まず、専門医に相談することが、健康な生活への第一歩です。
当院は金沢駅前にあり、総合内科専門医として睡眠時無呼吸症候群だけでなく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病も含めて、トータルで健康をサポートいたします。お仕事帰りにも通いやすい立地ですので、どうぞお気軽にお越しください。皆さまが安心して眠れる夜と、活力ある毎日を取り戻せるよう、私たちが全力でサポートいたします。
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参考文献
著者・監修者情報
中村 文保|医療法人社団心匡会 理事長
総合内科専門医/消化器内視鏡専門医/消化器病専門医/肝臓専門医。内視鏡を核に苦痛の少ない検査と分かりやすい診療を実践、金沢駅前で地域医療に注力。
公開日:2025-11-12 / 最終更新日:2025-11-12


