便秘の原因と検査方法|大腸カメラで腸の状態を確認|金沢駅前院
便秘の原因と検査|大腸カメラで腸の状態を確認する
- 便秘には腸の機能低下が原因の「機能性便秘」と、大腸がんなどの病気が原因の「器質性便秘」がある
- 血便や体重減少、貧血などの警告サインがある場合は精密検査が必要
- 当院では鎮静剤を使った苦痛の少ない大腸カメラ検査を受けていただける
- 女性医師による内視鏡検査にも対応しており、院内で下剤を服用できる
「便秘薬をやめたいけれど、飲まないと出ない」——診察でそうおっしゃる方は少なくありません。便秘は身近な症状ですが、長引く場合やほかの症状を伴う場合には、大腸がんや甲状腺の病気が背後に隠れていることもあります。
この記事では、便秘の原因を「機能性」と「器質性」に分けて整理し、どのような場合に検査を受けたほうがよいのか、金沢駅前院で受けられる検査方法とあわせてお伝えします。
便秘とは? 医学的な定義と種類
便秘とは、単に排便の回数が少ないことだけを指すのではありません。「慢性便秘症診療ガイドライン2023」では、本来体外に排出すべき便を十分な量かつ快適に排出できない状態と定義されています[3]。具体的には、排便が週3回未満、強くいきまないと出ない、便が硬くて出しにくい、排便後に残便感がある、お腹が張って苦しいといった状態が慢性的に続く場合に便秘と判断します。
便秘は大きく「機能性便秘」と「器質性便秘」の2つに分けられます。機能性便秘は生活習慣やストレスなどで腸の動きが乱れて起こるもので、日本人の便秘の大半がこのタイプです。一方、器質性便秘は大腸がんや大腸ポリープなど、腸そのものの病気が原因で起こります。
便秘の原因|機能性便秘と器質性便秘
便秘の原因を正しく把握することが、適切な治療への第一歩です。ここでは主な原因を機能性と器質性に分けて説明します。
機能性便秘の原因
機能性便秘は、腸の働きそのものに問題が生じて起こる便秘です。大腸通過遅延型(旧分類の弛緩性便秘に相当)では、大腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱まり、便を押し出す力が低下します。運動不足や食物繊維不足、加齢が主な原因で、高齢者に多くみられます。
機能性便排出障害は、排便時に骨盤底筋群や肛門括約筋の協調運動がうまくいかず、いきんでも便が出にくくなる状態です。残便感が強いのが特徴です。
ストレスなどで自律神経が乱れると、腸が過度に緊張して痙攣し、コロコロとした硬い便になることがあります。腹痛を伴い、便秘と下痢を繰り返す場合は過敏性腸症候群(IBS)の可能性も考えられます。
器質性便秘の原因
器質性便秘は、腸に何らかの病変があって起こる便秘です。大腸がんや大腸ポリープが腸管を狭くして便の通過を妨げる場合があり、これまで便秘がなかった方に急に便秘が始まったときは注意が必要です。
潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患も便秘や下痢を引き起こします。腸閉塞は腸管が完全に塞がる状態で、激しい腹痛と嘔吐を伴い、緊急の受診が必要です。
そのほか、甲状腺機能低下症や糖尿病などの内分泌疾患、パーキンソン病などの神経疾患、服用中の薬剤の副作用として便秘が現れることもあります。
検査が必要な便秘のサイン
すべての便秘に検査が必要なわけではありません。ただし、以下のような症状がある場合は、器質性の疾患が隠れている可能性があるため、早めに医療機関を受診してください。
- 急に便秘が始まった:特に40歳以上の方は大腸がんの可能性を考える必要があります(日本では40歳から便潜血検診が推奨されています)
- 血便が出る:便に血が混じる、便が黒っぽい場合は血便の原因を調べることが大切です
- 原因不明の体重減少:ダイエットをしていないのに体重が減っている場合
- 激しい腹痛:我慢できないほどの腹痛や、持続する強い痛みがある場合
- 便が細くなった:血便や体重減少、貧血をあわせて伴う場合は精査が必要です
- 貧血の症状:顔色が悪い、立ちくらみ、息切れがある場合
- 家族歴:ご家族に大腸がんや炎症性腸疾患の方がいる場合
これらの症状がある方は、市販の便秘薬だけに頼らず、医師の診察と検査を受けてください。早い段階で原因を特定できれば、治療の選択肢も広がります。
金沢駅前院で受けられる便秘の検査方法
便秘の原因を正確に診断するため、当院では以下の検査に対応しています。
問診と身体診察
まず、便秘の期間や排便の頻度、便の性状、随伴症状、生活習慣、服用中の薬剤、ご家族の病歴などを詳しくお伺いします。その後、腹部の診察でお腹の張りや圧痛、腫瘤(しこり)の有無を確認します。
血液検査
貧血の有無を調べる血算(CBC)を初期評価として行います。貧血があれば、大腸がんなどの出血性疾患を考慮します。寒がり・疲れやすさ・体重増加など甲状腺機能低下症を疑う症状がある場合には、甲状腺ホルモンの測定を追加します。
腹部エコー(腹部超音波検査)
肝臓や胆のう、膵臓、腎臓などの臓器をモニター上で観察する検査です。腹部の腫瘤や腹水の有無も確認できます。痛みがなく放射線被曝もないため、身体への負担がほとんどありません。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)
警告サインがある場合や、年齢に応じた大腸がんスクリーニングが必要な場合に大腸カメラ検査を行います。肛門から内視鏡を挿入し、大腸の粘膜を直接観察することで、大腸がんやポリープ、炎症性腸疾患、憩室などの発見につながります。検査中にポリープが見つかった場合は、その場で切除も可能です。
警告サインがなく、スクリーニング年齢にも該当しない慢性便秘の場合は、まず生活習慣の改善や薬物療法で経過をみることもあります。ただし、治療を続けても改善しない場合や新たな症状が出てきた場合は、大腸カメラ検査を検討します。
当院では鎮静剤を使った苦痛の少ない検査を行っています。女性医師による内視鏡検査にも対応していますので、お気軽にご相談ください。下剤は院内で服用いただけます。また、医師との相談により当日の大腸カメラ検査にも対応しています(前日・当日の食事内容によってはご案内できない場合があります)。
CT検査
腹部CT検査では、大腸の走行や腸閉塞の有無、腹腔内の詳しい情報を画像で確認できます。緊急性の高い場合や内視鏡検査が難しい場合に行うことがあります。
当院での内視鏡検査の流れ
金沢駅から徒歩5分の当院では、できるだけ不安を減らし、落ち着いて検査を受けていただける環境を整えています。
初診時
詳しい問診と診察を行い、便秘の状況やお悩みを丁寧にお伺いします。必要に応じて血液検査や腹部エコーを実施し、大腸カメラなどの精密検査が必要かどうかを判断します。
検査前の準備
大腸カメラの検査日が決まったら、事前に検査の流れや注意点をご説明します。検査前日は消化のよい食事をとっていただき、前夜と当日朝に下剤を服用して腸内をきれいにします。当院では院内で下剤を服用できるため、ご自宅での準備に不安がある方もご相談ください。内視鏡検査前の準備のページもあわせてご確認いただけます。
検査当日
ご希望に応じて鎮静剤を使用し、苦痛の少ない検査を行います。検査時間は15〜30分程度です。鎮静剤を使った場合は、リカバリールームで目が覚めるまでお休みいただきます。検査当日は車の運転や危険を伴う作業を控えてください。金沢駅から徒歩5分ですので、公共交通機関でのご来院が便利です。検査結果は画像をお見せしながらその場でご説明します。
よくあるご質問
姉妹院のご案内
野々市・白山方面で受診をご希望の方は、金沢消化器内科・内視鏡クリニック野々市中央院もご利用いただけます。
- [1] 食物繊維の必要性と健康 ─ 厚生労働省
- [2] 過敏性腸症候群(IBS)診療ガイドライン ─ 日本消化器病学会
- [3] Ihara E, Manabe N, et al. Evidence-Based Clinical Guidelines for Chronic Constipation 2023. Digestion. 2025;106(1):62-89. PubMed

