CPAP通院は月いくら?SAS保険適用の条件と費用を整理
CPAP通院は月いくらかかる?睡眠時無呼吸症候群の保険適用条件と費用内訳
- CPAP治療は月1回の通院で約4,500〜5,000円(3割負担)が窓口支払いの目安
- 診療報酬の内訳と、費用の大部分を占める装置レンタル料の仕組み
- 保険適用が外れる3つのケースと、その回避策
- オンライン診療を活用して通院負担を減らす方法
「CPAP治療を始めたら、毎月どれくらいお金がかかるのか」——金沢駅前院に来られる方のなかにも、費用の見通しが立たないまま受診をためらっているケースは少なくありません。忙しい毎日を送るビジネスパーソンにとって、月々の出費だけでなく「毎月通院する時間」も気になるところです。
結論から言えば、CPAP治療の窓口負担は3割の方で月約5,000円以内に収まります。装置の購入は不要で、保険適用のレンタルが基本です。この記事では、CPAP通院の費用内訳から保険適用が外れるケース、通院頻度を効率化する方法までまとめました。
CPAP治療の月額費用——内訳を数字で確認する
診療報酬の構成
CPAPを保険で続けるには原則として月1回の受診が求められています。そのときの費用は、おもに3つの項目から成り立っています(医科診療報酬点数表 C107-2、C165、C171-2に基づく)。
| 項目 | 点数(2024年度改定後) | 概算額(10円/点) |
|---|---|---|
| 在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2(C107-2) | 250点 | 2,500円 |
| CPAP装置レンタル/治療器加算(C165) | 960点 | 9,600円 |
| マスク・ホース等/材料加算(C171-2) | 100点 | 1,000円 |
再診料や処方箋料を加えると合計はおおむね1,400〜1,500点。医療費総額は約14,000〜15,000円で、3割負担なら窓口支払いは4,200〜4,500円ほどです。追加の処方や検査がなければ5,000円を超えるケースはほとんどありません。
支払いの大半を占めるのは装置レンタル料(960点=9,600円)です。「指導料が高いのでは」という声を聞くこともありますが、実際には機器代のほうがはるかに大きなウエイトを占めています。
年間コストと判断基準
年間にすると約6万円。これを「高い」と見るか「妥当」と見るかは、治療しなかった場合のリスクとの比較で考える価値があります。未治療のSASは高血圧や脳卒中との関連が報告されており、こうした疾患の治療費は数十万〜数百万円規模になり得ます。年間6万円は、将来のリスクに対する備えのような位置づけです。検査・治療全般の流れについてはいびきと日中の眠気が気になる方へ|金沢駅前院で解説しています。
保険適用が外れる3つのケースと回避策
ケース1:通院が途絶える
CPAP保険適用の継続には、定期的な受診が制度上の条件です。長期間受診がないと、保険適用が維持できなくなり全額自費に切り替わるおそれがあります。装置の返却を求められる場合もあります。出張や繁忙期で通院が難しい月は、後述のオンライン診療も選択肢に入ります。やむを得ない事情がある場合は、早めに医療機関にご相談ください。
ケース2:AHI基準を満たさない
CPAP療法の保険適用には、PSG(精密検査)でAHI 20以上、簡易検査のみの場合はAHI 40以上という基準が代表的な目安です。ただし、AHIの数値だけで自動的に決まるわけではなく、自覚症状やPSG所見なども含めて総合的に判断されます。基準を満たさない場合はCPAPの保険適用にならず、マウスピースや生活習慣改善が選択肢になります。ちなみに、マウスピース治療もSASの診断と医師の診療情報提供書があれば保険適用です。
ケース3:装置を個人購入する
海外通販でCPAP装置を購入する方もいますが、個人購入は全額自費です。製品や入手経路によって価格に幅がありますが、本体だけで数万〜数十万円かかります。加えてマスク交換・故障対応もすべて自己負担で、使用データが医師と共有されないため治療の質が管理しにくくなります。コスト面でも安全面でも、保険レンタルが合理的な選択です。
オンライン診療でCPAP通院を効率化する
2024年度改定で正式に認められた仕組み
2024年度の診療報酬改定により、情報通信機器を用いたCPAP管理(在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料の情報通信機器を用いた場合:218点)が算定可能になりました。対応医療機関であれば、毎月の受診を一部オンラインに切り替えられる場合があります。移動時間ゼロで受診が完了するため、通勤前や昼休みの合間でも対応しやすくなります。
オンライン診療の対象と注意点
オンライン診療でのCPAP管理も保険適用の対象です。ただし、通知で対象となる患者の条件や対面確認の要件が定められており、すべての受診をオンラインに替えられるわけではありません。初回の導入時や機器の物理的な調整が必要な場合は対面受診が求められます。対面とオンラインを組み合わせて活用するのが現実的です。導入を検討される方は、受診先に対応状況をお尋ねください。
検査段階の費用と保険適用の流れ
初診から簡易検査まで
SASの検査は、まず問診・診察を行い、簡易検査(自宅で一晩センサーを装着)に進みます。初診料を含めた費用は3割負担で約5,000〜7,000円です。簡易検査は入院不要で、痛みもありません。仕事を休まず検査を受けられるため、忙しい方でもスケジュールに組み込みやすい設計です。検査の手順はSAS簡易検査の自宅でのやり方(金沢駅前院)で詳しく解説しています。
精密検査(PSG)が必要な場合
簡易検査でAHIが20〜39の範囲だった場合は、精密検査(PSG)で確定診断を行います。1泊入院での検査となり、3割負担で3万〜4.5万円程度が目安です(差額ベッド代は保険対象外)。当院から連携医療機関をご紹介しますので、手配の手間は最小限で済みます。簡易検査でAHI 40以上の場合はPSGを経ずにCPAP治療を開始できます。
医療費控除の活用
CPAP通院費やレンタル料は医療費控除の対象です。年間の医療費が家族合算で10万円を超えれば(総所得200万円未満の方は所得の5%超)、確定申告で税金の一部が還付されます。CPAP治療だけで年間約6万円ですから、他の通院費や交通費(電車・バス代も対象)と合わせて10万円を超えるケースは珍しくありません。領収書は年間分をまとめて保管しておいてください。
よくあるご質問
まとめ
CPAP治療の月額費用は3割負担で約4,500〜5,000円。装置はレンタルのため高額な購入費はかからず、保険を維持するには原則月1回の受診が求められています。オンライン診療との組み合わせで通院の時間的コストも抑えられるようになりました。通院が途絶えると保険が外れるリスクがあるため、繁忙期や出張が重なる月は早めにスケジュールを調整してください。
「費用の見通しが立たない」「通院の時間が取れない」といった不安は、具体的な数字と制度を把握すれば解消しやすくなります。金沢駅から徒歩圏内の当院では、お仕事帰りや通勤途中の受診にも対応しています。気になる症状がある方は、まず簡易検査から始めてみてください。
当院で相談する目安
日中の強い眠気で仕事のパフォーマンスが落ちている方、ご家族からいびきや無呼吸を指摘されている方は、検査をご検討ください。当院(金沢消化器内科・内視鏡クリニック 金沢駅前院)は金沢駅から徒歩圏内にあり、お仕事帰りや通勤途中にも通いやすい立地です。SASの簡易検査からセルフチェックのご案内、CPAP治療の導入・継続管理まで対応しています。
- 日本呼吸器学会(編). 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020. 南江堂, 2020. https://www.jrs.or.jp/publication/jrs_guidelines/20200730145402.html
- Patil SP, et al. Treatment of Adult Obstructive Sleep Apnea with Positive Airway Pressure: An AASM Clinical Practice Guideline. J Clin Sleep Med. 2019;15(2):335-343. https://doi.org/10.5664/jcsm.7640
- 厚生労働省. 令和6年度診療報酬改定について(告示・通知・疑義解釈等). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00045.html
- 厚生労働省. 医科診療報酬点数表(令和6年度)C107-2, C165, C171-2. https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001209396.pdf
- 国税庁. No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm
本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。症状や検査の要否については、医師にご相談ください。

