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便潜血陽性の放置は危険|忙しい方こそ知るべき精密検査の選び方

大腸カメラ

便潜血陽性を放置するとどうなる?忙しい方が検査を後回しにしてはいけない理由

会社の健康診断で「便潜血陽性・要精密検査」と書かれた結果を受け取ったものの、仕事のスケジュールを見て「今は無理だ」とそのまま引き出しにしまっている——そういった方も多いでしょう。忙しさのなかで検査を後回しにする気持ちは理解できますが、放置した期間が長いほど、結果的に仕事への影響が大きくなるリスクがあります。この記事では、検査を先延ばしにした場合に何が起こるのかと、限られた時間のなかで精密検査を受ける方法をお伝えします。

『癌のリスクがある!』医師が大腸カメラで発見した多数のポリープ!?

この記事のポイント

  • 便潜血陽性後に精密検査を先延ばしにすると、大腸がん死亡リスクが上昇するという研究報告があります
  • 大腸カメラの所要時間は15〜30分程度で、半日で検査を終えられるケースがほとんどです
  • 早期の大腸がんは内視鏡だけで治療でき、長期の休職を避けやすくなります
  • 金沢駅前院は金沢駅徒歩5分の立地で、土曜の検査にも対応しています

検査の先延ばしが「時間のロス」を生む仕組み

放置期間が治療負担を左右する

便潜血陽性を「忙しいから」と1年、2年と先送りにしているあいだに、もし大腸にポリープやがんがあった場合、それらは少しずつ進行します。早期の大腸がん(ステージⅠ)は内視鏡で切除できるケースがあり、5年生存率は約93%です(国立がん研究センター 大腸がんファクトシート2024)。一方、進行がん(ステージⅣ)では5年生存率が約20%前後まで下がり(集計方法により変動)、外科手術と化学療法が必要になることがあります。手術の入院期間、術後の回復期間、化学療法の通院——いずれも仕事を長期間離れることを意味します。

検査を半日休んで受けるのと、進行がんの治療のために数か月のスケジュール調整が必要になるのとでは、仕事への影響の大きさがまったく違います。「忙しくて検査に行けない」と言い続けた結果、最終的にもっと多くの時間を失う——このパターンは実際に起こりえます。

数字で見る「先延ばし」のリスク

米国の大規模コホート研究(Lee JK et al. Ann Intern Med, 2019)では、便潜血陽性後に10か月以上精密検査が遅れたグループは、1か月以内に検査を受けたグループと比べて大腸がんの診断リスクが上昇していたと報告されています。さらにイタリアの集団研究(Zorzi M et al. Gut, 2022)では、陽性後に大腸カメラを受けなかった方は受けた方と比較して大腸がん死亡リスクが約2倍になったと示されました。結果を受け取ってから検査までの期間は、短いほど有利です。

大腸カメラは実際にどのくらい時間がかかるのか

検査自体は15〜30分で終了する

大腸カメラと聞くと「丸一日つぶれるのでは」と思う方がいます。実際には、検査そのものの所要時間は15〜30分程度です。ポリープ切除を行う場合はもう少しかかりますが、それでも検査だけなら午前中に終わります。

準備として時間がかかるのは、検査前の腸管洗浄(下剤の服用)です。自宅で朝から約1〜2リットルの下剤を飲み、腸内がきれいになったら来院するのが一般的な流れです。当院では院内に下剤を飲めるスペースを用意しているため、自宅での服用が難しい方も対応できます。

金沢駅から徒歩5分——通勤ルート上で受診しやすい立地

金沢駅前院はJR金沢駅から徒歩約5分の場所にあります。電車通勤の方であれば、通勤経路を大きく外さずに来院できます。土曜日も大腸カメラ検査を実施しているため、平日にまとまった時間を確保しにくい方は週末の利用もご検討ください。鎮静剤を使用した場合は当日の車・バイク・自転車の運転はできませんので、公共交通機関またはご家族の送迎をご利用ください。

「自分は痔だから大丈夫」は通用しない

痔があっても大腸カメラを受ける必要がある

便潜血陽性と指摘された方が検査を受けない理由として多いのが「痔持ちだから、そのせいだろう」という判断です。痔による出血は確かに便潜血陽性の原因になりえます。ただし、便潜血検査は「どこからの出血か」を区別できません。痔と大腸ポリープが同時に存在するケースもあり、痔があるから安心とは言い切れないのが実情です。

ちなみに、便潜血陽性者が精密検査を受けた場合、大腸がんが見つかる割合は数%程度ですが、腫瘍性ポリープ(腺腫)が見つかる割合は約40〜50%にのぼるとする報告があります。ポリープの段階で切除すれば将来のがん化を防げるため、「痔だろう」で終わらせず一度は大腸カメラで確認してください。

早期発見と進行がんで変わる「仕事への影響」

項目 早期がん(ステージⅠ) 進行がん(ステージⅢ〜Ⅳ)
主な治療法 内視鏡的切除(日帰り〜短期入院) 外科手術+化学療法
治療にかかる期間の目安 検査当日〜数日 入院2〜3週間+化学療法数か月
仕事を休む期間の目安 0〜数日 数週間〜数か月
5年生存率の目安 約93% ステージⅢ:約70〜80%、ステージⅣ:約20%前後(統計により変動)
費用負担の目安(3割負担) 約1〜3万円 数十万円〜(高額療養費制度あり)

※数値は国立がん研究センター 大腸がんファクトシート2024 などに基づく一般的な目安です。実際の治療内容や費用は病状によって異なります。

精密検査までの効率的なステップ

ステップ1:消化器内科に連絡する

健診結果の用紙が手元にあれば、まずは電話またはWEB予約で消化器内科に連絡してください。便潜血陽性の結果がある旨を伝えれば、大腸カメラの予約に進めます。当院ではWEB予約にも対応しており、移動中や休憩時間に手続きが可能です。

ステップ2:検査日と事前準備

検査日が決まったら、前日の食事制限と当日の下剤服用について案内があります。前日は消化のよいものを食べ、繊維質の多い食品は避けてください。当日の検査着への着替えから検査終了後の結果説明まで、院内にいる時間は2〜3時間程度です(鎮静剤使用時のリカバリーを含む)。

ステップ3:結果説明と次のアクション

検査後、その日のうちに画像をお見せしながら概要をお伝えします。ポリープを切除した場合は、病理検査の結果を1〜2週間後にお伝えするため、短時間の再来院が必要です。異常がなければ、次の定期検診まで安心して過ごせます。

参考文献

※本記事テーマに関連する主な参考資料

よくある質問

Q. 仕事が忙しくて平日に検査を受ける時間がありません。土曜でも対応していますか?
A. 金沢駅前院では土曜日も大腸カメラ検査を実施しています。平日にまとまった時間を確保しにくい方は、土曜枠をご活用ください。検査枠の空き状況はWEB予約またはお電話でご確認いただけます。
Q. 便潜血が陽性だったのは半年以上前です。もう意味がないですか?
A. 検査を受ける意味は十分にあります。むしろ時間が経っているからこそ、早めに大腸カメラで確認してください。陽性から時間が経つほど、病変が進行している可能性に注意が必要です。
Q. 鎮静剤を使うと検査後にすぐ仕事に戻れますか?
A. 鎮静剤の影響が残るため、検査後は約30分〜1時間の休憩が必要です。当日の車・バイク・自転車の運転はできませんが、公共交通機関で移動できるデスクワークであれば午後から勤務される方もいらっしゃいます。ご自身の体調と相談のうえご判断ください。
Q. 検査前日の食事制限は厳しいですか?仕事の会食と重なりそうです。
A. 前日は消化のよいもの(食パン、おかゆ、素うどん、白身魚、豆腐など)を選んでください。会食が入りそうな日は避けて検査日を設定するのがよいでしょう。予約の際にスケジュールのご相談も承っています。
Q. ポリープが見つかった場合、入院は必要ですか?
A. 小さなポリープであればその場で切除でき、日帰りで対応できるケースがほとんどです。大きなポリープや特殊な形状の場合は、後日の処置や提携病院への紹介が必要になることもあります。
Q. 検査の費用は保険が適用されますか?
A. 便潜血陽性を理由に大腸カメラを受ける場合は保険診療の対象です。3割負担で約6,000〜20,000円が目安です。ポリープ切除の有無で金額が変わります。
Q. 金沢駅前院へのアクセスを教えてください。
A. JR金沢駅から徒歩約5分です。住所は石川県金沢市本町1丁目6-1 1Fで、提携駐車場もございますのでお車でもお越しいただけます。

この記事の監修

中村文保

金沢消化器内科・内視鏡クリニック 野々市中央院/金沢駅前院(医療法人社団心匡会理事長)

日本内科学会 総合内科専門医/日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医/日本消化器病学会 消化器病専門医/日本肝臓学会 肝臓専門医

最終更新日:[2026年2月21日]

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